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2025.04.28

【イベントレポート】サイバー攻撃の脅威に備える危機管理セミナーを開催 ~期間限定アーカイブ配信~

グローバルセキュリティメーカーの株式会社サイバーセキュリティクラウド(本社:東京都品川区、代表取締役社長 兼 CEO:小池 敏弘、以下「当社」)は、近年激化するサイバー攻撃の影響が企業活動や社会インフラにまで広がっている現状を踏まえ、危機管理の視点から企業のインシデント対応力を高めることを目的とした「サイバー攻撃の脅威に備える危機管理セミナー」を2025年3月27日(木)に開催しました。

本セミナーは、サイバー攻撃被害時の危機対応に焦点を当て、初動対応や平時の備えについて、第一線で活躍する専門家たちがわかりやすく解説。オンラインで70名を超える方々にご参加いただきました。

また、本セミナーのアーカイブ配信を2025年4月28日(月)~5月31日(土)23:59まで期間限定配信を実施します。

 

  【開会の挨拶とサイバー攻撃の実情】

当社 CSO兼CISOの桐山より、最新の攻撃動向に関する分析結果を紹介。自社が提供する「攻撃遮断くん」や「WafCharm」の観測データに基づき、2024年には1ホストあたり8,000回を超える攻撃が記録された月もあったことから、もはや“特定企業”ではなく、インターネットに接続するあらゆる環境が攻撃対象となっている実態が示されました。

 

【セッションレポート】

セッション1:教学 大介 氏(東京海上日動火災保険株式会社 火災・企業新種業務部 サイバー室 専門次長)

テーマ「サイバー保険の開発者が語るサイバー保険の最新動向とその活用」

教学氏は、サイバー保険の現場から見た企業の備えの重要性についてお話しされました。特に中小企業にとって、対応体制の構築が難しい中で、サイバー保険に付帯する「緊急時ホットラインサービス」や専門家の支援が大きな助けとなることを紹介。インシデント発生時のフォレンジック調査や復旧支援の流れも共有され、「サイバー保険は“お守り”ではなく、“初動対応の起点”として積極的に活用すべき」と強調しました。

 

 

セッション2:板東 直樹 氏(一般社団法人ソフトウェア協会フェロー BC Signpost株式会社取締役)

テーマ「情報漏えいを伴うインシデント発生時のコミュニケーション」

板東氏は、医療機関や自治体のランサムウェア被害事例をもとに、情報漏えい発生時の対応ポイントについて実践的に解説されました。実際にダークウェブ上で情報が公開されてしまう現実や、仮想基盤が30秒で暗号化される事例を紹介。VPN機器の脆弱性、パスワード管理の甘さ、EDR/NDRの運用体制不足といった“備えの落とし穴”を指摘し、「企業が“加害者”として見なされないためにも、誠実な情報開示が欠かせない」と語られました。

 

セッション3:蔦 大輔 氏(森・濱田松本法律事務所外国法共同事業)

テーマ「個人情報漏えい時の法的対応と実務ポイント」

蔦氏は、個人情報保護法に基づく報告義務・本人通知義務について、判断の難しい“漏えいのおそれ”の有無や、法的対応に必要なポイントを紹介しました。特に、ログの有無が法的評価に直結する点や、契約書における責任分担の見直し、中小企業支援制度の活用方法も共有。「不安を煽るのではなく、冷静かつ実務的に対応を進める姿勢が重要」とのアドバイスがありました。

 

 

【パネルディスカッション】

テーマ:「セキュリティインシデント発生時、“最初の30分”で何をすべきか?/自社の“備え”として必要な『平時の準備』とは?」

  • 登壇者:教学 大介 氏、板東 直樹 氏、蔦 大輔 氏
  • モデレーター:桐山 隼人 (株式会社サイバーセキュリティクラウド)

概要

インシデント発生直後の“最初の30分”に必要な対応として、「ログの保存」「ネットワークからの切り離し」「バックアップ回線の遮断」「システム初期化の回避」など、“証拠保全”の重要性が各登壇者から示されました。また、EDRやNDRを導入するだけでなく、実効性ある運用体制の整備も不可欠との指摘がありました。

後半の「平時の備え」では、多要素認証(MFA)の導入や、ベンダーとの適切な関係性の維持、システム停止を想定したBCP(事業継続計画)の準備が求められるとされました。特に非IT部門も「サイバーインシデントは自分ごと」と捉え、全社的な視点での対応が必要であるとの意見が交わされました。

さらに、フォレンジック調査のコスト増や、サイバー保険を介した専門家ネットワークの活用といった具体的な手段についても言及され、「備え」と「仕組み」の両輪での対応が、企業の持続的な危機管理体制につながるとの見解が示されました。

 

 

【まとめ】

本セミナーでは、サイバー攻撃に対する備えや初動対応のあり方について、技術・法務・コミュニケーションの各分野に精通した専門家が実践的な観点から多角的に解説しました。当社では今後も、企業のセキュリティ体制強化と社会全体の危機対応力向上に貢献できるよう、情報提供と支援を継続してまいります。

 

【期間限定アーカイブ配信のお知らせ】

本セミナーのアーカイブ映像を、期間限定でご視聴いただけます。
視聴期限:2025年4月28日(月)~5月31日(土)23:59まで
アーカイブ視聴のお申し込みはこちら:https://my69p.com/p/r/kiYIMtQR