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Story 03

  • グローバル戦略部 部長吉見 崇
  • CRO
    (Chief Revenue Officer)
    中川 誠一

全世界で、
勝利の方程式を作る

OVERVIEW

全世界で勝てる構造をつくる挑戦が、熱を帯びて動き出している。グローバル市場での飛躍を目指し、サイバーセキュリティクラウド(以下CSC)はAWSとの連携強化やカンファレンス出展を通じ、海外ユーザーとの接点を広げてきた。パブリッククラウド環境フルマネージドセキュリティサービス『CloudFastener(クラウドファスナー)』の海外展開も実現し、プロダクトと戦略の両面で前進中。しかし、まだ「勝ちパターン」は確立されていない。だからこそ、地域ごとに仮説を立て、検証し、勝ちパターンをつくっていく。日本と海外の垣根を超えた“ワンチーム”で挑む、グローバル戦略の最前線を紹介する。

中川誠一 顔写真

CRO(Chief Revenue Officer)

中川 誠一Nakagawa Seiichi

吉見 崇 顔写真

グローバル戦略部 部長

吉見 崇Yoshimi Takashi

直接届ける、世界への第一歩

挑むべきは、
お客さまの顔が見えるビジネス

CSCがグローバル戦略を本格化させたのは2019年。その起点となったのが、CSCが独自に開発したAWS上で稼働するWebアプリケーションを防御する『CSC Managed Rules for AWS WAF』の提供である。このサービスは、AWSのWAF(Web Application Firewall)専用に設計されたもので、AWS Marketplace(※1)を通じて世界中に向けて販売され、世界中のAWSユーザーから高評価を獲得。CSCは世界で7社しか認定されていないマネージドルールセラーの一社となり、100以上の国・地域にサービスを展開している。
この実績をもとにCSCは、AWSとの連携を深め、グローバル市場における認知向上に取り組んできた。そして2023年2月、CSCにジョインし、グローバル戦略をリードする立場を担ったのが吉見である。

「『CSC Managed Rules for AWS WAF』は、多くの国のAWSユーザーに利用されていました。しかし、その提供経路はAWSが運営するMarketplaceでの自動配信。我々がユーザーに直接アクセスする機会がなく、どの国の、どのような企業に、どう使われているのか。ユーザーの実態が全くつかめない状況でした。」

「このままAWS Marketplaceに依存し続けていては、事業としての広がりにも限界がある。そう判断し、WAFの自動運用サービス『WafCharm』に加え、包括的なセキュリティ管理を実現する『CloudFastener』も、直接お客さまに届けていくことを目指したのです。その第一歩として、米国に現地法人を設立。セールスやマーケティングに長けたメンバーを集め、現地でのチームを立ち上げました。今では、彼らと密に連携しながら、CSCならではのソリューションを武器に、新たな顧客との接点を切り拓く取り組みを進めています。」

(※1)AWSで実行可能なソフトウェアやサービスを、簡単に検索・購入・デプロイ・管理できるデジタルカタログ
※CSC Managed Rules for AWS WAFとは
※WafCharmとは
※CloudFastenerとは

カンファレンスを起点とした海外展開

AWSのリソースを、自らの強力な武器に

グローバル市場を開拓するには、海外ユーザーとの直接的な接点が不可欠である。そのためにCSCが総力を挙げて実現したのが、AWSが開催する世界規模のカンファレンスへの出展だ。2023年11月に『AWS re:Invent 2023』(※2)にスポンサーとして初出展。2024年6月には、日本企業として初めて『AWS re:Inforce』(※3)に出展。2024年12月には再び『AWS re:Invent 2024』への出展を果たしている。吉見もそのたび現地に赴き、自社サービスの認知拡大に向けた活動を牽引している。

「現地でAWSユーザーの方々と直接話すと、私たちのサービスが海外ニーズにもフィットしていると強く感じます。日本流の丁寧なサポートも高く評価されていますし、AWSのセキュリティ領域で我々のようなソリューションを提供できる企業は稀有です。AWSのエグゼクティブクラスからも、CSCへの期待の声をいただく機会があり、グローバルで勝ち抜いていける手応えを感じています。」

その言葉どおり、『WafCharm』は米国を中心に、南米へとユーザーが広がっている。加えて、新サービス『CloudFastener』の海外初導入にも成功した。

「米国の医療系IT企業・FinMed社に『CloudFastener』を導入しました。もともと『WafCharm』をご利用いただいていた同社とは継続的にコミュニケーションを重ね、セキュリティの新たな課題を伺っていました。米国チームと連携しながら提案を重ね、評価いただいた結果、導入に成功。この事例は他案件にも展開できており、さらなる広がりを感じています。」と吉見は語る。

(※2)AWSの主催によって毎年開催される世界最大級のクラウドコンピューティングカンファレンス
(※3)AWSのセキュリティソリューションやクラウドセキュリティに特化したグローバルな学習型カンファレンス

地域ごとの成功モデル構築

仮説と検証を重ねて、
勝ちパターンを築く

グローバル戦略の加速に伴い、2025年1月、CSCに強力な人材が加わった。数々の外資系ベンダーで要職を務め、AWS Japanの立ち上げにも関わり、グローバルビジネスで豊富な実績を持つ中川が入社。収益最大化をミッションとするCROに就任し、国内とあわせて海外事業の指揮を吉見と協力しながら担っている。中川はさらなる成長に向けてこんなビジョンを描いている。

「世界で事業を拡大していくには、“勝ちパターン”の確立が不可欠だと考えています。どの業種のお客さまに、どんなアプローチで提案すれば成功につながるのか。たとえば、AWS Marketplaceの購買データを分析すると、南米の比率が意外と高いんです。『WafCharm』の最大顧客はペルーの企業、『Managed Rules』はブラジルの企業となっています。なぜ南米でCSCが評価されているのか。それを明らかにできれば、さらなる成長の突破口が見えてくるはずです。」

吉見も、ブラジルでの事業開発経験をもとに、南米市場における手応えを語る。
「南米はフィンテックの起業が活発な一方で、国際基準のセキュリティを担える人材が不足しています。だからこそ、日本的な“寄り添う支援スタイル”が受け入れられているのではないかと感じています。」

この吉見の仮説を踏まえ、中川は続ける。
「現地の特性を読み解き、仮説を立て、検証を重ねる。そうしてエリアごとの“勝ち筋”をつくっていくことが、私たちの挑戦です。もちろん簡単なことではありませんが、“この形なら世界で勝てる”というソリューションを自ら構築できることに、大きなやりがいがあります。それが、CSCのグローバル事業に携わる醍醐味だと実感しています。」

加速するグローバル展開

グローバルなワンチームで、
世界を制する

グローバル展開において、もうひとつ重要なのが“チーム”の力である。吉見は、優れたチームづくりこそがグローバル市場で勝つための土台だと語る。
「CSCに参画してからは、市場を開拓するマーケティング戦略と並行して、日米が一体となるチームづくりに力を注いできました。日本の開発・営業、米国のセールス・マーケティング。それぞれがワンチームとして連携しなければ、求められるソリューションは届けられません。だからこそ、米国メンバーとの日々のコミュニケーションは欠かせません。今では米国時間で動いているような毎日です。意見を交わし、企画を立て、実行し、結果を出す。その積み重ねが、未来のビジネスにつながっていく。そう信じて、日々チームとともに事業を動かしています。」

CSCのグローバル展開は、ますます加速している。 2024年にはシンガポールに新たな現地法人を設立し、APAC(アジア太平洋)地域への本格展開も始動した。
中川は、あらためてCSCのポテンシャルに手応えを感じている。「CSCは、“Security Agent for Success”というバリューを掲げ、お客さまの成功を支える真のパートナーであることを目指しています。AWSとの強固な連携、独自性の高いプロダクト、現場に根ざした技術力、そして迅速な意思決定──。これらすべてが、単なる製品提供にとどまらず、グローバル市場においてお客さまの成長と成果にコミットする存在としてのCSCを支えています。また、挑戦を歓迎するオープンなカルチャーも大きな強みです。役職を越えて意見が交わされ、良い提案があればすぐに動ける柔軟さがある。それが、スピードある事業展開と、グローバル市場への本気の挑戦を可能にしているのです。“サイバーセキュリティ= CSC”と世界に認知されるブランドへ。その実現に向けて、志ある仲間とともに挑み続けたいと思っています。」